スマホや携帯をぶら下げるためのネックストラップを作るなら知っておきたい7つのパーツ
最近では、ビジネスシーンでの連絡手段、社員証や身分証名、財布の代わりなど、さまざまな用途をスマホひとつで担えるようになってきています。今や生活にかかせない必需品になったスマホや携帯を、ネックストラップにつけて手軽に持ち歩きたいと考えている人も多いでしょう。実際に、弊社にネックストラップのオリジナル製作をご相談いただくお客様の中にも、「スマホや携帯をぶら下げて使いたい」という方は多くいらっしゃいます。今回はそんな方のために、スマホや携帯をネックストラップに取り付ける際に使用できるパーツを詳しく紹介します。
スマホや携帯を取り付けるときに使われるパーツ
iPhoneをはじめとした多くのスマートフォンはストラップホールがないため、直接ネックストラップを取り付けることはできません。従って、ネックストラップにモバイル端末をぶら下げるためには、既存のスマートフォンケースに挟み込んで使うフォンタブか、もしくはストラップホールの付いたスマートフォンケースのいずれかを利用する必要があります。ここではそれぞれの特徴を詳しくご紹介します。
手持ちのケースに入れて使えるフォンタブ
フォンタブ(Phone Tab)とは、スマートフォンケースの充電ポート用の開口部に差し込むことで、キーホルダーやストラップを取り付けられるようにするパーツです。先端のDカンにネックストラップを装着すれば、普段使っているスマートフォンケースをショルダータイプのケースとして利用できるようになります。弊社では基本的にこの方法をおすすめしています。
フォンタブへのスマホの取り付け方
フォンタブをスマートフォンケースの中に入れ、充電ケーブル用の穴からフォンタブの金属パーツ部分を出します。あとはスマートフォンをケースに装着すればOK。普段使っているケースがそのまま使える点が大きなメリットです。
フォンタブの耐久性
フォンタブはTPUとナイロンを組み合わせた素材でできており、耐久性・柔軟性に優れています。ただし、接続したネックストラップを強い力で引っ張ったり振り回した場合、あるいは柔らかい素材のスマートフォンケースにフォンタブを装着した場合はケースから外れてしまう可能性があります。
頻繁に着脱するならレバーナスカン
レバーナスカンとは、茄子のような形をしたカンのことで、サイドについているレバーを引き下げることによって環が開くため、とても簡単にパーツや紐類の付け替えができます。機能的である反面、二重リングに比べると値段も少し高めです。レバーナスカンはその使いやすさから、頻繁に取り外しをするキーホルダーなどによく使用されています。
レバーナスカンへのスマホの取り付け方
ストラップホールの直径によっては、直接レバーナスカンを取り付けられますが、サイズ的に難しい場合は松葉紐を使ってスマホと接続します。レバーナスカンは根本の部分が回転するので、ネックストラップが絡まったり捻れたりすることなく、非常に使い勝手がよくなります。
レバーナスカンの耐久性
レバーナスカンは、ランドセルの側面にある荷物ぶらさげパーツにもよく使われており、長期間、給食袋や運動着袋をぶらさげても劣化することなく使い続けることができます。
すっきりシンプルに見える二重リング
二重リングはその名の通り、二重になっているリングパーツのことです。二重マルカンや二重カンとも呼ばれています。二重リングの材質は真鍮や鉄、ダイカストなどさまざまで、性質上比較的柔らかな金属素材が使用されています。二重リングはその軽さや細さから、小さなパーツの連結に多く使われています。シンプルな構造のため、さまざまなパーツの接続に用いられます。
二重リングへのスマホの取り付け方
細いワイヤーで見た目がすっきりしているので、シンプルにスマホをぶらさげたい時におすすめです。ネックストラップに連結する時はストラップ部分の幅に合わせた二重リングに松葉紐を取り付け、スマホやスマホケースのストラップホールに接続します。
二重リングの耐久性
ワイヤーを一周半〜二周しているため、通常のマルカンやリングパーツと比べると強度があります。ただし、スマホを接続した場合の耐久性は松葉紐に依存するため、スマホや携帯なら問題ありませんが、重い端末をぶら下げることには向いていません。
丈夫で安心感のあるDカン
DカンとはアルファベットのDの形をした金属カンのことで、先ほど紹介した二重リングと同様、見た目のままの名前が付いています。このパーツはカバンの持ち手部分などにも使用されるので、二重リングと比べるとより頑丈な作りとなっていることが多く、素材の線径も太めです。リングパーツと違って、まっすぐな形状になっている部分があるので、ストラップの連結部分をより安定させることができます。ポーチのファスナー部分やタグ、バッグの持ち手など、幅がある紐状のものによく使用されているので、ネックストラップの連結にはうってつけのパーツといえます。
Dカンへのスマホの取り付け方
ネックストラップの連結パーツとして使用する時は、二重リングを装着したときと同様、Dカンの部分に松葉紐を装着して接続します。カンに切れ目がある場合にはペンチで開いて装着することも可能ですが着脱に手間がかかります。
Dカンの耐久性
パーツ自体の強度がとても高いため、長い間使用しても、割れたり崩れたりすることはまずありません。Dカン自体にナスカンが付いているタイプのものもあり、かなりの衝撃が加わらない限り二つのパーツ同士がはずれることがないので、こちらも安心して使用することができます。
2024年12月現在、先端パーツにDカンを使用したネックストラップは取り扱いを終了しています。
おしゃれで種類豊富なカラビナ
カラビナは楕円形の環の一部に、開閉パーツ(ゲート)が付いたものです。カラビナはもともとは登山やクライミング用のアイテムとして開発されたものですが、昨今ではアクセサリーなど小物同士を連結するための「アクセサリーカラビナ」や、キャラクターの形をかたどったデザイン性の高いものなど、多くの種類が発売されています。
材質はプラスチック、鉄、アルミなどさまざま。カラビナもナスカンと同様、とても簡単にストラップの着脱をおこなえます。最近のカラビナはカラフルでおしゃれになっており、ファッションの一部としても楽しむことができます。もともとは登山のために作られたパーツだけあってとても強度が強いので、アウトドアや動きの激しい職業で使う人におすすめです。
カラビナへのスマホの取り付け方
カラビナにネックストラップの先端と松葉紐をとりつけます。あとは松葉紐をスマホやスマホケースのストラップホールに取り付けるだけで簡単に使用できます。
カラビナの耐久性
カラビナは登山やクライミング、犬を散歩するときのリードと首輪の連結にも使われる非常に耐久性の強い連結パーツです。物によっては人命救助にも使用されているカラビナもありますが、スマホをぶらさげる際には、一般的に購入できる数百円のもので充分に長期間の使用が可能です。
2024年12月現在、先端パーツにカラビナを使用したネックストラップは取り扱いを終了しています。
ワンタッチで着脱可能なバックル
バックルはベルトなどを締める留め具の一種です。ネックストラップに使用されるバックルは、主に「ワンタッチバックル」と呼ばれる種類で、パーツがワンタッチで開閉するものものです。安全の為、外すときには上下2つのボタンを押さないと外れない仕組みになっています。バックルはベルト、時計、衣服,靴,かばん,帽子などに幅広く応用されるパーツです。このパーツの良さはなんといってもワンタッチで片手でも着脱が可能なことです。ここで紹介したパーツの中でも特に簡単に着脱可能。見た目もクールな印象となっています。
バックルへのスマホの取り付け方
ネックストラップの先端にワンタッチバックルの差し込みパーツを取り付けます。もう片方のパーツに松葉紐をとりつけ、松葉紐とスマホのストラップホールを連結させます。バックルは先端に松葉がついているものを使用するとより簡単にスマホをぶらさげられます。ネックストラップの先端だけではなく中間にバックルをつける方法もあります。
バックルの耐久性
バックルは、強度の強いものではシートベルトやアトラクションの保護ベルトにも使われているため、そう簡単に外れることはありません。しかし、ネックストラップなど細い紐類に使用する小さめバックルは、着脱が非常に簡単な分、かなり強い力でひっぱると取れてしまう可能性もあるので使用の際は注意しましょう。
2024年12月現在、先端パーツにバックルを使用したネックストラップは取り扱いを終了しています。
自由に伸ばせるリールクリップ
リールクリップとは、巻き取り式の紐が収納されているクリップのことです。引っ張ったり放したりすることでリールが伸び縮みします。スマホでセキュリティー認証を行う場合や、お財布ケイタイなど電子マネーを使いたい時などに非常に便利です。また、ネックストラップをつけたままで写真撮影をしたいときでも、いちいち取り外すことなく撮影することができますので、スマホや携帯を常にぶら下げておきたいときも役立ちます。
リールクリップへのスマホの取り付け方
スマホ端末とリールクリップを接続するときは、二重リングをストラップホールに取り付けて接続します。ただし、スマホの重みでリールが自然と伸びてしまうことがあり、実際に弊社で取り扱っているリールクリップで試してみたところ、重さ115g以上の端末をぶら下げるとリールが伸びてしまいました。リールクリップにスマホをぶら下げる場合は、どのくらいの重さまで吊り下げが可能であるか確認したほうがよいでしょう。また、重さでリールコードが勝手に伸びないよう、ロック機能が付いているリールクリップも販売されているので、端末が重いときにはそちらがおすすめです。
リールクリップの耐久性
細い紐を引き出したり、収納したりを繰り返すので、強い負荷がかかり続ければ劣化していきます。劣化したリールクリップは強い力で引っ張ると紐がちぎれてしまいます。日常生活で使用する分には心配ありませんが、乱暴に扱うと突然故障する可能性もありますので、使用の方法には充分注意しましょう。
2024年12月現在、先端パーツにリールクリップのみを使用したネックストラップは取り扱いを終了しています。なお、カードケース付きのリールクリップは取り扱っています。
スマホや携帯を取り付けるときのチェックポイント
スマホや携帯を取り付けるメリット
スマホや携帯をネックストラップに付けると、さまざまな利点があります。この項目ではスマホや携帯をネックストラップに付けて持ち運ぶ際の6つのメリットを紹介します。
1. 落とさない
スマホや携帯は、現在多くの人にとって生活にかかせない大切なアイテムですが、持ち歩く機会が多い分、破損のリスクも高くなります。スマホや携帯にネックストラップをつけておけば、何かの拍子に手のひらから落ちるなどして破損してしまうことがなくなります。
2. なくさない
部屋の中でスマホや携帯をどこに置いたか忘れてしまった時は、ネックストラップが目印の役割になり、すぐに自分のスマホを見つけることができます。また、スマホや携帯を手に持ったままショッピングや食事に出かけると、お手洗いやお店のソファににスマホを置き忘れてまうことがあります。ネックストラップで首から下げていれば、そんな心配はいりません。紛失を事前に防ぐことができるのです。
3. すぐに使える
スマホや携帯をネックストラップに付けておくと、カバンやポケットから取り出す手間を省いてすぐに使えるようになります。ビジネスシーンでの緊急着信時や、大切な一瞬を逃さずすぐに写真撮影したいとき、即座に対応することができます。
4. 両手が自由に使える
介護や医療などの現場では、スマホをすぐ使えるように手元におきたいけれどそうはいかないという場面が多々あります。また、子育て中の親などは、赤ちゃんなどを抱っこして両手がふさがっている時間が長く、いちいちスマホを取り出したりするのは手間です。ネックストラップを使えば必要なときはすぐに持って使えます。また、スピーカモードにしたりイヤホンを併用することで、両手で作業しながらの通話も可能になります。
5. おしゃれ
ネックストラップにあまりおしゃれではないイメージを持っている人が多いかもしれませんが、最近は少なめの荷物でファッションをスッキリと見せたい人にむけて、おしゃれでかつ機能面も充実したネックストラップが多数発売されています。中でも、スポーティーな太め幅のネックストラップが現在注目を集め始めています。
6. 取り出しやすい
スマホや携帯は表面がつるつるしているので、ポケットから取り出したい時に滑って一回で取り出せなかったり、カバンに荷物をたくさんいれている人はどこにあるかわかりづらかったりします。ネックストラップをつけていれば、カバンの中を見て確認しなくても、手触りで判断して取り出すことができます。カバンの手提げの部分にくくりつければ、さらに簡単に取り出すことができますし、その際の落下の防止にも繋がります。
スマホを首からぶら下げる際の最適な長さは?
ネックストラップの長さが短すぎると、スマホの操作がしづらく、目や身体に悪影響を与えます。一方、長すぎると作業の際に邪魔になります。これらを踏まえると、ネックストラップは短すぎず長すぎず、スマートフォンがおへそ少し下辺りにくるのが誰にでも使いやすい最適な長さといえるでしょう。以下に例を交えて解説します。
操作するとき
スマホを操作する際、眼球からの距離は、30センチから40センチ離すのが最適だと言われています。少なくとも20センチ以上は離した方がいいでしょう。おへその下にスマホがくる長さのネックストラップであれば、20センチ以上の距離でスマホを操作することができます。スマホの位置がおへそより上の位置にくる短めのネックストラップの場合は、首からさげたままだと画面と眼球の距離が近すぎてしまうため、操作に向いていません。ネックストラップの長さは、首の後ろで紐を結んだり、簡単に長さの調節ができる「長さ調整パーツ」を使うことで調整できます。
写真を撮るとき
スマホで写真撮影を頻繁にする場合には、少し長めのストラップを選ぶのがよいでしょう。しかし、一般的に販売されているネックストラップでは、スマホを持ったままで腕をまっすぐピンと伸ばせる長さのものはなかなかありません。そんなときは、先ほど役立つアイテムで紹介した、伸縮自在なリールクリップをとりつけると便利です。
よく動くとき
床に落ちたものを拾ったり、しゃがんで作業をしたりするときに、ネックストラップが長すぎると、床にスマホがぶつかってしまいます。また、長すぎるストラップは大きく揺れるので、介護や医療の現場で器具にひっかかったり、ぶつかったりする危険性もあります。ネックストラップの紐が長く邪魔で不便に感じる場合は、胸ポケットに収納したり、たすきがけしたりするのがおすすめです。
パーツの強度は?
ネックストラップに、スマートフォンをぶら下げてパーツの強度や耐久性を調査しました。紹介した中でもいちばん素材が細い二重リングと、特に容易に着脱ができるワンタッチバックルを使用して、それぞれのネックストラップを強い力で引っ張る、大きく揺らすなどしましたが、外れたり壊れたりすることはありませんでした。
この実験からも分かるように、連結に使われるパーツの耐久性はとても高くなっています。連結パーツよりも、松葉紐やスマホケースのストラップホールが故障する可能性の方が高いでしょう。ただし、ワンタッチバックルのようにプラスチック性のパーツは、落として踏んでしまうなど強い力が加わると本体が割れてしまうので気をつけましょう。
まとめ
今回はネックストラップにスマホや携帯電話をぶら下げるときに役立つパーツと、そのメリットや使い方を紹介しました。これらは個々に使用するだけではなく、用途や目的に応じて組み合わせて利用することもできます。スマホや携帯電話を取り付けて利用するためのオリジナルネックストラップを作りたいと考えている方は、ぜひ一度ご相談ください。