オリジナルネックストラップの紐色をPANTONEカラーで指定して作る方法

PANTONE 色見本

ネックストラップをオリジナルで作成する際、「この色で作りたい」というこだわりがある方も多いのではないでしょうか。しかし、既製の紐色だけではイメージ通りにならないことも少なくありません。そんな時に役立つのが、PANTONE(パントン)カラーによる色指定です。本記事では、ネックストラップの色をPANTONEで指定する方法や注意点を詳しくご紹介します。

PANTONEとは?色指定の基本を知ろう

PANTONE(パントン)はアメリカの企業が発行する世界的に標準化された色見本帳で、印刷業界やアパレル業界を中心に広く使われています。「PANTONE 186C」「PANTONE 286U」など、番号とともに具体的な色が定義されているのが特徴です。弊社の定番カラーにも以下のようにPANTONEの色番号がつけられています。

  • ブラック
  • グレー
    PANTONE COOL GRAY 9C
  • ダークブルー
    PANTONE 282 C
  • ブルー
    PANTONE 2747 C
  • ライトブルー
    PANTONE 305 C
  • グリーン
    PANTONE 3415 C
  • イエロー
    PANTONE 109 C
  • レッド
    PANTONE 185 C
  • オレンジ
    PANTONE Orange 021 C

PANTONEと同じような目的で用いられる色見本のひとつに、DICカラーガイドがあります。これは日本のDIC株式会社が発行する色見本帳で、日本の印刷業界やプロダクトデザイン分野でよく使われています。国内向けの製品ではDIC指定が通りやすいこともあります。

どちらも「色番号」で色を指定するため、発注者と製造側での色イメージのズレを最小限に抑えることができます。

なぜPANTONEカラーでの指定が必要なのか?

一般的なネックストラップ制作では、あらかじめ工場で用意された「既成色(定番色)」の中から紐の色を選びます。弊社では紐素材ごとに9色の定番カラーがありますが、「企業のコーポレートカラーと微妙に違う」「イベントロゴと合わない」といった理由で、定番色以外を希望されるお客様も少なくありません。

参考:[ネックストラップの紐色一覧](https://neck-strap.jp/9013)

そんな時、PANTONEといった色見本帳に記載された色番号を指定することで、理想に近い紐色をオリジナルで再現することができます。企業やブランドのイメージを大切にしたい場合や、細かな色表現にこだわりたい場合には、非常に有効な方法です。

実際にどうやって色を指定する?PANTONEで色を指定する方法

紐の色をPANTONEの色番号で指定してください、と言われても、「どこでどのようにPANTONEの色番号を調べればいいのかわからない」という方も少なくないと思います。ここでは、ネックストラップの紐色をPANTONEで指定する手順を紹介します。

現物のカラーチャートで確認する

最も確実な方法は、PANTONEの現物のカラーチャート(色見本帳)を入手することです。実物の色見本帳から希望の色を選び、色番号(例:PANTONE 299Cなど)を控えます。後述するウェブ上で確認する方法もありますが、モニターでは正確な色再現が難しいため、できるだけ印刷された色見本帳を使用するのが望ましいでしょう。色見本帳はデザイン用品店、画材店、印刷関連のオンラインショップなどで購入できます。

PANTONE 色見本帳

デジタルカラーツールで確認する

現物の色見本帳を用意するのが難しい場合は、ウェブサービスやデザインソフトを使って確認する方法もあります。ただし、モニターの色表示は環境によって異なるため、最終的な確認は現物の色見本帳で行うことを推奨します。

PANTONE Connect

PANTONE社が提供しているデジタルカラープラットフォームです。有料サブスクリプションが必要な場合がありますが、スマートフォンアプリやウェブブラウザでPANTONEカラーを検索・確認できます。

NCOLOR

オンラインのPANTONEカラー検索ツールです。RGBやCMYK、DICを指定すると、それに近いPANTONEカラーを提示してくれます。コーポレートカラーのRGB、CMYK、DICからPANTONE番号を調べるのに便利です。

デザインソフトウェア

デザインソフトには、PANTONEのカラーライブラリが搭載されているものがあり、これを利用して色を選択し、番号を確認することができます。標準搭載されていなくても、プラグインやアドオンとして提供されているものも多いので調べてみましょう。

色指定の際に知っておきたい注意点

PANTONEで色指定をする際には、いくつかの注意点があります。

追加費用が必要
定番色以外の紐色は特注で染色する必要があるため、通常料金に加えて、色染め特注費用@10,000円(税抜)が別途かかります。
色の仕上がりを確認する
染色は布地によって仕上がりが異なることがあるため、事前に試作品や色見本の確認を依頼できるかチェックしましょう。特にコーポレートカラーやブランドカラーにこだわりたい場合は、現物確認を強くおすすめします。
納期が通常より長くなる
紐色のPANTONE指定をする場合、通常の製造工程に特注染色の工程が加わるため、試作品の現物確認にかかる時間が通常よりも約1週間長くなります。イベントや展示会に間に合わせる場合は早めの準備が重要です。

こんな用途でも使えるPANTONE色指定

PANTONEでの色指定は紐の色だけでなく、シルク印刷の印刷色や、オプションのリールクリップの色にも対応しています。

例えば、紐色とリールクリップ、あるいは、印刷色とリールクリップを同じ色で作ることで、よりブランドカラーを強調した、オリジナリティの高いリールクリップ付きネックストラップを作れます。

リールクリップ付きネックストラップ

まとめ

会社のコーポレートカラーや、イベント・キャラクターのイメージカラーに合わせたネックストラップを作りたい方にとって、PANTONEによる色指定は、非常に有効な手段です。既製色で妥協せず、PANTONEで正確な色を指定することで、他にはないオリジナル性の高いストラップが作れるでしょう。

紐色を指定する際は、通常と異なる料金・納期でのご対応となりますので、まずは一度お問い合わせフォームより希望の仕様をご連絡ください。